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水俣では、昭和30年代初めまで、八代の宮地和紙の下請けで梶紙(かじのかみ)が漉かれていました。昭和50年頃までは、その宮地和紙の原料産地として頑張っていたようですが、今はその跡をほんの少し残すだけです。 一度途絶えたこの地に、1984年「水俣浮浪雲(はぐれぐも)工房」と名づけた作業場をつくり、和紙つくりを始めました。 工房を始めてまもなく、作家の水上勉先生から「足元に捨て置かれた植物たちを何故大切にできないのか」との助言をいただいてから、コウゾ(梶)、ガンピだけでなく、自らの足元にある素材を紙にするということをしています。 原料としては、コウゾ(梶)、ガンピ、タケ、タケノコ皮、イグサを使用しています。大きさは、名刺、はがきから2×3判まで。コウゾを織って叩いてのばしたものだけは、大きさフリーです。 |