【書道用半紙・画仙紙】
書道用紙は毛筆で書きやすく墨つきのよい紙が適しています。非常に多種類あり、区分けは困難です。
書道半紙は、室町時代より書道紙を半分に切って節約して用いたり練習用に使ったことから、半切紙の意味で使われていました。画仙紙は中国で画用として使われていた紙が、日本に来て書に用いられて以来、書道用になりました。画箋紙、雅仙紙などと書かれていましたが、今では画仙紙が定着しました。いずれを問わず、原料はかな書き用紙は伝統的な楮・三椏・雁皮等を中心にして組み合わせており、漢字用紙はイネ科の稲藁・カヤ・アシや竹などを基本にして組み合わせています。イネ科植物は、繊維が短くにじみの紙をつくり出します。この他に、木材パルプと故紙パルプを組み合わせて、にじみ、かすれなど発墨性のすぐれた何千種類の紙が作り出されております。
洋紙に万年筆では、文字は色あせ、紙はボロボロになります。墨で書かれた和紙は色あせず年々墨色は輝き、長期に保存されます。このすぐれた文化をうんだ古人に感謝したいものです。現在習字教育が後退しているのは残念なことです。

書道用半紙・画仙紙は、、機械抄きと手漉きに分かれ、機械抄きは円網抄きと短網抄きに、手漉きは生紙と加工紙に分けられます。

円網抄き(機械抄き)
円筒状の枠に金網を張った抄紙機。手漉き和紙の模造にはじまって大量生産に適し、費用も安く、均一の品質が得られます。片面がつやつやしており薄い紙を抄くのに適しています。しゅとして広葉樹のパルプが中心であり、にじまず漢字用に多く使われます。
短網抄き(機械抄き)
主として針葉樹パルプを使いますが、相当の高速で含水量の多い湿紙が抄けるので、紙の地合がよく、手漉きと同じような原料を使って組み合わせも自由に抄きあげられます。
生紙(手漉き)
流し漉き、紗漉き、溜め漉きがあり漢字用、かな用に漉かれます。原料は、木材、竹、わら、楮、三椏、雁皮などの、単独あるいは組合わせによって漉き上げます。
加工紙(手漉き)
生紙にドーサ引き、ぼかし染め、金砂子、模様入り、型打、キラ引きなどを用いて加工します。
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