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加賀雁皮紙は、天明3年(1783)より加賀平野で県内産のガンピを使用して漉かれ始め、現在は加藤和紙1軒のみです。加藤和紙は200年前から雁皮紙をつくり続け、その伝統的な製法を継承しています。 雁皮紙は古くから斐紙(ひし)(美しい紙)という名で親しまれ、和紙の王様といわれています。その主な特徴は、強靭、滑らかで光沢があり、虫害に強く変色しにくく永年性があることです。しかし、半面、原料であるガンピは栽培が困難で、自生のものに頼らざるをえなく、製造にも手間がかかるため。ごくわずかしか生産されていません。 加賀雁皮紙は初め、金糸・銀糸の台紙として京都の西陣に出荷され、昭和初期以降は金沢の伝統工芸である金箔・銀箔の打紙(うちがみ)に使われています。 近年、その高度な品質が評価され、書道紙、版画紙、表彰状などの永久保存紙などに使われ、さらに国内のみならず、アメリカ、西ドイツでリトグラフ紙としても使われています。 この近寄りがたい美しさを秘めた雁皮紙を身近に親しむため、染色や加工し、ステーショナリー、ハウスウェア、バッグ、ベストなどさまざまな製品の商品化も行なっています。 |