月山和紙(がっさんわし)
【所在地】 山形県西村山郡西川町
【主製品】 和紙
かつて西山和紙の名で漉き継がれていましたが、昭和30年代の高度経済成長のあおりで紙漉きが激減し、存亡の危機に陥った際、飯野博雄氏が月山和紙と名称を変更し独り守っていましたが、平成 7年春、岩根沢での紙漉きは絶えました。
今は大井沢にある『自然と匠の伝承館』の紙漉き工房が月山和紙を受け継いでいます。
西山和紙の起源に関する確かな文献はありませんが、寛永16年(1639)には岩根沢で紙漉きが行われていたようです。 16世紀後半、出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)信仰が、多くの行者を奥の院である湯殿山に迎えました。湯殿山の登拝口として、現西川町には岩根沢、本道寺、大井沢があります。

登拝口の寺社や、庄内地方に多く販路があり、明治 33年に221戸の紙漉きが大奉紙(たいほうし)(障子紙として。15,000帖)、美濃紙(1,000帖)、半紙(10,000帖)を冬期の副業として漉いていたという記録があります。
月山和紙の特徴は、西川町産(不足分は高知産)のコウゾ100%の手漉き和紙であることです。月山和紙判(1尺×2尺6寸)はすべて板干ししています。薬品漂白は行わず、ソーダ灰による煮熟、特別な和紙は手打ちしています。

地理的特徴を生かした和紙づくりを心がけ、雪晒しや寒ぐれを行ない、山形県の特産品であるベニバナや、大井沢のブナやヤマブドウ、月山タケノコを取り入れた紙を漉いています。
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